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COCET通信        号外 (06.9.15)

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COCET通信        号外 (06.9.15)
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祝 亀山先生(岐阜高専)が2年連続「文部科学大臣賞」受賞
祝 奥崎先生(函館高専)が「高専理事長賞受賞」

小寺会長が、COCETメーリングリストでもお知らせいたしましたように、平成
18年度全国高等専門学校教育教員研究集会において、亀山太一先生(岐阜高専)
(共同研究者:大谷浩先生(北九州高専)、森和憲先生(詫間電波高専))が「文
部科学大臣賞」を 、奥崎真理子先生(函館高専)が「機構理事賞」を受賞されまし
た。亀山先生は昨年度に引き続いての受賞という快挙です。両受賞に対し、皆様と
ともに心よりお祝い申し上げたいと思います。
受賞論文の概要とともに、亀山先生、奥崎先生の「生の声」をお届けいたします。

平成18年度 文部科学大臣賞
発表者:岐阜高専 亀山太一
受賞論文名:「高専生に必要な英語名詞後置修飾句の習得を目指したオンライン
学習システム」平成18年度高専教育講演論文集, 41p-44p(2006)

共同研究者:大谷浩(北九州高専)、森和憲(詫間電波高専)

研究の概要:高専生が英語を読んだり書いたりする際に必要な、名詞後置修飾の
構造を理解したり、実際に後置修飾を使った名詞句を作ることができるようにす
るためのオンライン教材を開発し、インターネット上で公開した。前年度の単語
学習アプリケーションと同様、亀山が自分の授業用に使っていたものをインター
ネットに公開することで、全高専生が使えるようにしたものである。

「生の声」:前年度のCOCET3300についての研究成果は、非常に多くの方々の協
力とメディア教育開発センターの多大な予算によって作られたものだったので、
ある意味では受賞して当然、というか、受賞できるような論文執筆、研究発表を
しなければ皆さんに申し訳ない、というところもあったのですが、今年度発表し
たものはそれほど予算もかかっておらず、教材自体の見栄えもそれほど良いもの
ではなかったので、これが最高賞を受賞できたことは驚きでした。とはいえ、も
ちろんこれも私一人の成果ではなく、連名発表者の大谷先生、森先生を始め、研
究協力者の先生方の力添えがあったからこそ完成を見ることができた教材です。
良い仲間に巡り会えたことに感謝しています。

平成18年度 高専機構理事長賞

発表者:函館高専 奥崎真理子

受賞論文名:専攻科生による特別研究英語プレゼンテーションの指導と検証、平成
18年度高専教育講演論文集, 19p-22p(2006)

研究の概要:本研究は、平成17年学内共同研究として、校長裁量経費の助成を受
けて実現したもので、専攻科の英語教育における「海外で通用する英語プレゼン
テーション」のカリキュラムデザインに向けて、指導プロセス、学習ステップ、
留意点などを見出すための基礎研究です。研究の調査方法として、函館高専専攻
科1年生2名(環境システム1名、生産システム1名)を対象に、特別研究の英
語プレゼンテーション指導を実施し、実際に海外でプレゼンテーションを試行し
ました。海外での専攻科生のプレゼンテーション評価をもとに指導プロセスの有
効性を検証した結果、総じて7段階の4以上という評価が示された点から、今回と
同様の指導プロセスを経た場合、発表の出来具合として中レベル(Competent)の仕
上がりは期待できることが実証されました。

「生の声」:函館高専で英語を学ぶ意義が専門科目に直結するように、と考えて
取組みました。見通しも過去の例も何もないstart from scratchでしたが、15年
勤務している中で、公務分掌等で一緒に汗をかいた専門教員や職員の方々にご理
解賜り応援を頂戴できたおかげで研究を立ち上げることができました。是非継続
的に研究を積み上げ、データを増やして英語プレゼンテーションのカリキュラム
デザインに繋げたいです。

平成17年度 文部科学大臣賞
発表者:岐阜高専 亀山太一
受賞論文名:「全高専生のためのWEB英単語学習システムの開発」平成17年度高
専教育講演論文集, 151p-154p(2005)

共同研究者(50音順):青山晶子(富山高専)、岩田淳(松江高専)、大谷浩
(北九州高専)、武田淳(宮城高専)、平岡禎一(詫間電波高専)、南優次(宇
部高専)、森岡隆(和歌山高専)、森和憲(詫間電波高専)

研究の概要:平成12年度からCOCETの有志の手によって開発されてきた、高専生
のための必修英単語リスト「COCET3300」の開発をベースに、メディア教育開発
センターと共同でオンライン英単語学習サイトを開設した。
従来、亀山が授業で使ってきたオンラインの単語学習用アプリケーションを、高
専ITコンソーシアムの公募プロジェクトとして応募し、これが採用されてメデ
ィア教育開発センターの手によって全国に公開されたものである。

「生の声」:「COCET3300」は、上に名前を挙げた方以外にも、たくさんのCOCET
有志の手を経て完成されたものです。単語プロジェクトに参加し、COCET3300の
前身であるCOCET2200の開発に携わった先生方、共同研究のための科研費申請に
参加していただいた先生方のご協力に感謝します。また、私が細々と自分で開発
して使っていた単語学習用アプリに着目され、高専ITコンソーシアムに応募す
るように勧めてくれた岩田先生のアドバイスがなければ、この受賞はありません
でした。そして何より、COCET3300の「生みの親」である平岡先生に、天国への
手土産としてこの賞を持って行ってもらうことができたことも、私にとっては幸
運なことだったと思います。
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次号では、国際交流やスピーチコンテストなど、授業以外の英語学習への意欲向
上のための先進的な取り組みをご紹介します。お楽しみに。

(編集 青山晶子)