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COCET通信        第11号 (04.12.1)

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COCET通信        第11号 (04.12.1)
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目次

 巻頭言 「今号のテーマ:教科書について」
                    函館工業高専  奥崎 真理子
 特集 教科書四方山話

  「私が出会った思い出の教科書『One Hundred Exercises』」
                      富山商船高専 西原 雅博

  「TOEIC 指導用の教材の開発」
                      岐阜工業高専 柴田 純子

  「高校時代の教科書どうしました?」
                      鳥羽商船高専 鏡 ますみ

  「中学検定教科書、侮るべからず」
                      詫間電波高専 平岡 禎一

 高専紹介 「函館高専英語科スタッフ」
                     函館工業高専 奥崎 真理子
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  巻頭言   今号のテーマ:「教科書」について

                    函館工業高専  奥崎 真理子

 私は教科書選びで数々の失敗を重ねてきました。高専で教え始めた頃は、
担当学生のレベルを把握できず、1年生に選んだ大学生用の教科書が難しす
ぎて最後までページを進み切れなかったり、2年生に採用した文科省検定教
科書があまりに“わかりやすい”アレンジで、学生が「俺たちをばかにする
な」と怒り出したり…。選んでしまったら、その教科書で一年間は指導を続
けなければなりません。自分のセンスのなさを補助教材で繕いつつ、心の中
で何度学生に頭を垂れたことか…。
 私の大学院時代の師、Kathleen Gravesは、教科書について、「授業を縛
るtight jacketにもなるし、授業を弾ませるspringboardにもなる。」と教
えて下さいました。教科書が踏み台となって教師と学生のやる気を弾ませて
いく、そんなふうに教科書を使いこなせたら、授業はどんどん楽しくなるで
しょう。
 今回のCOCET通信は「教科書四方山話」です。富山商船高専・西原先生から
は、アメリカの大学院時代に出会った、文法指導がここまでコミュニカティ
ブにできるのか、という教科書についてのお話、岐阜高専・柴田先生から
は、無機的なTOEIC問題をミニモニの魔法でわくわくするような楽しい教科
書に変えてしまったお話、鳥羽商船高専・鏡先生からは、英語の教科書が学
校卒業後に高専(高校)時代を思い出す貴重なメモリースイッチになっている
という話、詫間電波高専・平岡先生からは、現在高専3年生に中学校の英語
の教科書を使って鳥肌が立つようなしびれる授業を展開しているお話を頂戴
しました。
 函館市内では11月16日に初雪が降りました。直ぐに来年度のシラバスを教
務に提出する時期がやってきます。今年より授業を良くしたいと思いは募り
ます。私の場合、過去に失敗を重ねた分、いい授業を目指さないと、頭を垂
れた昔の学生たちに申し訳が立ちません。springboardとして教科書を使っ
ている4人の先生方にちょっとでも近づけるよう、採用予定の教科書を前
に、来年度の学生との授業イメージを膨らませているところです。
 新潟地域と長岡高専の一日も早い復旧と、COCET会員の皆様のご多幸ご健
勝を願いつつ、COCET通信11号のプロローグを終わります。

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特集 教科書四方山話
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     私が出会った思い出の教科書『One Hundred Exercises』

                     富山商船高専 西原 雅博

 『One Hundred Exercises』は、英文法学習のためのテキストで、ESL、
EFLを問わず、上級者向けに作られたものです。この教科書との出会いは、
まだ若き時代、日本でトラックに乗って仕事をした後、一発奮起、米国の大
学の修士課程に入るために入学した現地の語学学校で英語の勉強を始めた最
初のクラスにおいてでした。先生の名前は、Allen Kent Dartであり、この
教科書の著者でもありました。総ページおよそ600。そうです、そのときこ
のテキストは草稿段階でした。では、典型的な実例を上げます:

タイプ1 単純現在形、現在進行形、単純過去形、過去進行形、現在完了
形、現在完了進行形のどれかで対話を完成させよ。

A: How ( )? (things / go)
B: My apartment (be) very comfortable; I (have) enough
room. Also, the plumbing, which ( ).(fix) since the building
(build) almost thirty years ago,( ) (always / leak)

答え:are things going, isn't, don't have, hasn't been fixed,
was built, is always leaking

 このタイプは、時制に焦点をあてた問題で、かつ、総合的な問題です。A
さんとBさんの対話の流れを汲み取って、その上で、適当な動詞句をつくり
ます。その際、時制の他、否定文か受動態かも一度に問われます。実際の言
葉の使用環境がうまく再現されていて、こんな文法学習も可能なのかと私は
感動しました。タイプ2はもっと知的作業を要するようです:

タイプ2 単純過去形か過去進行形を使って対話を完成させよ。必要な冠
詞と前置詞も補いなさい。

 A: (a) I / go / wedding / yesterday (b) daughter / friend / mine
/ marry / young man / Texas / and / it / be / beautiful ceremony
(c) just when / bride / enter / church / she / start / to cry / and
/ as / she / approach / alter / she / almost / weep (d) they / be /
tears / joy B: I certainly hope so.
答え A: (a) I went to a wedding yesterday. (b) A daughter of a
friend of mine married a young man from Texas, and it was a
beautiful ceremony. (c) Just when the bride entered the church, she
started to cry, and as she was approaching the alter, she was almost
weeping. (d) They were tears of joy. B: I certainly hope so.

 ここでの焦点は過去時制ですが、加えて、前置詞と冠詞の使用が要求され
ています。これらはいつもついて回るもので、難しくもあります。この、繰
り返される判断と振り返りを通して、次第に自分のセオリーを十全なものに
していくことが期待されています。

 出会いから14年以上が経ちました。その間、私は、文法の説明部分を日
本語に訳して、日本でも使えるようにしたいと思ってきました。そして、3
度のeditionを経て、昨年度末200部作りました。研究費のおかげです。現
在、少人数のゼミやTOEIC, TOEFLのクラスで使っています。実はこの本、そ
の後完成し、1992年に『Grammar Dialogues』というタイトルでPrentice
Hallから出版されています。でも、私は草稿段階の『One Hundred …』が好
きです。300ページ弱とスリムになった分、とっつきにくくなりました。内
容の構成も変わりました。600ページの文法テキストを買う人はいませんか
ら、仕方がありませんね。でも、よかったらひとつ実際に見てやって下さ
い。まだ一杯部屋にありますから。




       TOEIC 指導用の教材の開発
                        岐阜高専 柴田純子

「先生、4択ばっかりやってても、英語が話せるようにならないですよね」
----以前、TOEIC の勉強会に来ていた学生さんからこんな相談を受けたこと
がありました。
 また、教える側にとっても、TOEIC 指導は全くやっかいな代物です。
TOEIC問題のCDをかけると、大抵の学生は熱心に取り組み、正解の数を比
べ合っては喜んでいますが、問題の解説となると、急に興味を失ってしまい
ます。解説も、語句の解説に時間を取ると文法がおろそかになり、文法ばか
りをやっていると「marketing ってなんですか」といった難しい質問が出
て、なかなか前に進みません。結局、問題集は、試験に慣れるための本であ
って、英語を学ぶ/教える本ではないのです。
 岐阜高専では、平成12年度より TOEIC を導入しましたが、そのころ
TOEIC といえば問題集だけで、「日常/ビジネス英語を学ぶ」ための教材は
全くみつかりませんでした。そこで、当時、うちの幼稚園の娘が好んで聞い
ていた『ミニモニ。』が「どこにもないものならば、作りましょ」と歌って
いた通り、わたしも「高専生レベルの学習者が、日常生活とビジネスのため
の英語を体系的に学ぶ教材」の開発に1から着手することにしました。幸
い、某団体に応募した TOEIC 関連の研究助成金で、プロのライターに英文
作成を依頼することもできたため、良質の英文の提供を受けることができま
した。
 教材は、「レストラン」「空港」といった場面別にシラバスを組み、その
場面をイメージしながら会話、語彙、文法を学習し、まとめとして TOEIC
問題演習をするという構成です。この教材の要は「コマ割りのイラスト」で
す。レストランや買い物のシーンが字の無いマンガだけで示されています。
学生は、イラストと関連づけて会話表現や、重要語句を覚え、最後にイラス
トだけを見ながら、ペアで自由にレストランや空港の会話のシミュレーショ
ンを行います。男子学生らが、果たして、隣の子と英会話なんてしてくれる
だろうか、と不安があったのですが、「クラス全員が」仲間とそれぞれ
"How would you like your steak, sir?" などとやってくれたときは感動し
ました。やはり、英語の時間は英語をしゃべりたいのだと思いました。
 この教材を使った研究では、週1回90分5か月の授業では、「TOEIC 問題
集(Longman)」を使用して授業した群と、「この教材」を使用した群で
は、TOEIC の得点の上昇は「平均点」においては「この教材」が少し上でし
たが、統計的には同程度(p値がわずかに0.05を超える程度)でした(論文
は現在審査中)。
 この教材が、先日 COCET mailing list で宣伝させていただいた、『声に
出して覚える はじめての TOEIC TEST トレーニングブック(学研)』で
す。単行本となって出版されたため、多少、自習用に書き換えてあります。
この度、奥崎先生より COCET 通信の貴重なスペースを頂けるということ
で、再び、紹介をさせて頂きました。高専生は全体数が少ないためか、ぴっ
たりした教材を探すのは困難です。今後とも高専生のための教材の開発に、
連携を取り合って取り組みたいと思います。積極的な情報交換をよろしくお
願いいたします。




         高校時代の教科書どうしました?

                 鳥羽商船高等専門学校  鏡 ますみ

 高専に勤めだしてから9年になる。以前担任をした元学生たちから、今年
の5月の連休期間中に同窓会をするからと招待を受けた。就職してまだ3年
目。仕事の壁にぶつかったり、いろいろと悩み多い時期であろう。聞いてほ
しいこともあるという。たいしたアドバイスはできないが、話を聞くだけで
よかったらと思って出席した。
 仕事に生きがいを見出しつつあるもの、仕事で悩んでいるもの、転職して
しまったもの、求職中のもの、大学院に進んだもの・・・それぞれの人生を
歩んでいた。その時、ある卒業生が、「先生、1~2年生の時、使っていた
英語の教科書、私、今でももっとるんやに」(伊勢の言葉です)と話しかけ
てきた。私は「えっ? また、なんで?」と、つい教員であることを忘れて情け
ない反応をしてしまった。毎年、学年末試験が終わると、不必要になった教
科書をゴミ箱にぽんぽんと投げ捨てる学生の姿を見慣れていた私にとって意
外な言葉だった。また、彼女は英語が得意というわけでもなかった。それを
聞いた他の元学生も「私も、私も」という。再び私「えーっ? そうなん
?」彼女は英語に四苦八苦していた学生だった。彼女らの話によると、高専
を卒業した後、英語の授業を受けることはまずないだろう、しかしこれから
英語が生活上必要になる時があるかもしれない。だから、その時のために英
語の教科書を残しておこうと思ったという。時々、開けて読んだりしている
ともいう(在学時にもっと開けていたらよかったのに!)。他にも、英語の
教科書をまだ持っているというものが少なからずいた。
 私は教え子たちのこんな発言を聞いて、彼らの人生の一時期に関わりをも
った身として、まだ教科書を大事にしていてくれることに、何か暖かいもの
を感じた。英語が得意とはいえなかった卒業生から聞いた言葉だったのでな
おさらであった。この学年で使用したのは、研究社出版のThe New Age
Englishである。私にとっては、この教科書は「教えにくい」教科書だった。
新出の文法事項や英会話が最初に紹介されており、まずそれを理解した上で
本文に進むというスタイルで、本文の話題にもそれほど興味をもてなかっ
た。いかにも研究社の教科書という雰囲気で、現在使っているカラフルなテ
キストと比べれば本当にそっけない教科書だった。教えている身で「つまら
ない教科書だ」というわけにもいかず、しぶしぶ教えていた記憶がある。し
かし、彼女たちは、内容も覚えていた。「セサミ・ストリートの話や、鳥の
話もあった」、「アルキメデスの原理が発見されたエピソードも読んだよな
あ。」私にとってはこれまで教えた幾種類の教科書の一つにすぎないのだ
が、学生にとっては、教科書の好き嫌いなど二の次で、高専でのたった一冊
の英語の検定教科書だったのだ。それが、英語が必要になった時には最初に
開いてみようと思う大切なものにもなっていた。こういう形で長期にわたっ
て影響を与えていく教科書のもつ力を改めて認識した。全ページ勉強したか
らそれで終わりというものではないのである。しかし、よく考えてみると、
高校卒業以来ン十年経っている私も、高校時代に使っていた英語の教科書を
いまだしっかりと保存している。面白いことに、数学や国語など他教科の教
科書はすぐに捨ててしまったが、英語の教科書だけは残っている。英語教員
になるつもりなど一切なかった時にでも、英語教科書は捨てないでいた。今
では開ける事はほとんどないし、その存在を思い出すのも数年に一度という
ほどだが、いつも身近にある。
 将来、必要かもと考えて教科書を取っておく。特に、英語の教科書には
様々な話題が盛り込まれており、それは学習者に知識ばかりでなく、別の世
界を知らせることで情緒的な意味でも成長させるものである。取っておきた
いと思うのは、知的な刺激を受けた当時をいとおしく思うからでもないだろ
うか。教科書を広げると、その書き込みや落書きから、当時の自分や教室が
一瞬に思い出される。卒業生たちは直接には言っていなかったが、こういっ
た思いも教科書を残している理由の中にあるはずだ。卒業後年数が経つにつ
れて、高専1年、2年の元気な時代をさらに教科書の中に見つけていくので
あろう。こんな卒業生の言葉から、毎回の積み重ねであるからこそ授業を大
切に、教科書を有効に活用して、英語を介して楽しい思い出を学生と一緒に
作っていきたいとの願いを新たにした。ちなみに、私の高校生の日々を思い
出させてくれる教科書はProgress in Englishである。




       中学検定教科書、侮るべからず
                     詫間電波高専  平岡 禎一

 ここ数年、中学検定教科書を愛用しています。しかも3年生の授業で使っ
ています。「いくら何でも3年生で・・・」と思われる方もおられることで
しょう。実際、学生達も最初は呆気にとられます。ちょっと腕に覚えのある
学生になると、「バカにするな」と怪訝な表情を浮かべます。それでも、私
は確信を持って彼等に言います。「この教科書の英語を『身につける』こと
ができたら、この授業はもちろん、高専の英語は卒業だな。」
 利用方法は3つです:1)音読試験、2)ディクテーション、そして3)
音読筆写、のテキストとして使います。使っているのは、旧課程の、主に3
年生用の教科書です。4月、まず「Something for Joey」(Sunshine
English Course 3)という物語を音読試験のテキストとします。このテキス
トを「3分40秒以内」(110語/分程度)で音読する、という課題を与え、1
か月後、一人づつ、私の前で音読させます。大体95%が合格しますが、確実
に何人かは合格できません。彼等のほとんどが、中学の時、「授業で声を出
した記憶がない」「家で音読などしたことがない」と言います。
 ディクテーションは毎週やります。1回70語程度を全文書き取らせます。
怪訝な顔をしていた学生達も、いざ書き取る段になると、案外難しいことに
気づき、必死になります。例えば、環境破壊をテーマにした英文の、この一
節はどうでしょうか(( )内が正しい英文です):
 (1) The mad (mud) is carry (carried) down from the bear (bare)
hills.
 「最近多いけどなあ、突然『熊』が出てきてないか??」と言うと、あち
こちで苦笑い。彼等の英語はいろんなことを教えてくれますが、やはり一番
感じることは、「音」に接していない、「音」が身についていない、という
ことです。「carried down」は確かに難しい音です。「キャリッド・ダウン」
と私が読めば、きっと彼等なら書き取れるでしょうし、音読させると「キャ
リッド・ダウン」と読むでしょう。でも、それでは「基礎」は出来ません。
 書き取った英文を一日2回、週4日、音読筆写させます。最近は書くスピー
ドも上がってきたのか、あまりブーブー言わなくなってきました。ただ、家
でのトレーニングなので、ちゃんと「声」がでているかどうか、確かめられ
ません。そこで、授業(終わりの10分程度)で「抜き打ち暗唱テスト」を実
施します。「音読筆写」ではなく「写し絵」をしていた学生は、なかなか暗
唱できません。2~3文、25語程度(例:The temperature was minus 45
degrees Celsius. Above the height of 7,000 meters, they could climb
only 100 meters a day.)を1分間練習した後、受験者を発表します(「今
日は出席番号を4で割って、余り1の人」)。できない学生はHRへ帰れませ
ん。
 野球の話で恐縮ですが、基礎体力・基礎技能がない選手に、「140kmの球
を投げろ」だの「横っ飛びでゴロを取れ」などと言っても無理です。まず
は、キャッチボールと素振り。そしてランニングと筋力トレーニングです。
TOEICの点数だけに一喜一憂せず、しっかりと基礎基本を固めてやることが
大切だと思います。中学検定教科書、侮るべからず。痛感しています。


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「函館高専英語科スタッフ」  函館工業高専 奥崎真理子
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 平成16年度の函館高専の常勤教員は5人です。でも、長年慕われてきた天
野宣敬先生が来年3月でご退職されます。このメンバーで集うのも今年度が
最後、ということで今年8月のCOCET全国大会では、5人で英語科の取り組み
を発表させていただきました。そして、発表の次の日には甲子園で北海道代
表の駒沢苫小牧が優勝し、我々には特に記念すべき年になりました。では、
一番年下の奥崎より、年齢順にメンバーを紹介させていただきます。(敬称
略)

 天野宣敬:平成元年から勤務。平成10年度に再構築された語学演習室でLL
装置をフルに活用しながら聴く力を軸に学生のコミュニケーション能力育成
の指導に当たる。一方、長く広報企画委員長をつとめ、のち相談室長として
学校相談室の立ち上げから活躍、カウンセリングマインドを学内に定着させ
た。趣味は読書と旅。特技は料理。

 田畑緩己:平成4年から勤務。前英語科主任。日本英語検定協会から奨励
賞を3回授与されるほど学生の受験意欲の向上に努めてきた。学内では、広
報企画副委員長、入試委員、教務主事補を歴任後、現在は2年情報工学科担
任かつ2年生の学年主任として学年会議を主催し、担任団を統括。歩調をあ
わせた2年生5学科の指導を展開させている。趣味は旅行、名湯巡り。特技は
山菜採り。

 竹村雅史:平成14年から勤務。高校教員暦23年の経験を生かし、面白くて
ためになる授業を進めている。今年、『第一回全国高等学校 電子辞書洋楽
翻訳選手権』にて本校が「TOP10学校賞」を受賞する原動力となる。環境都
市工学科2年・3年の担任を歴任後、現在は学生主事補。また、学外では北海
道英語教育学会事務局長として全国・全道区で活躍中。趣味・特技はアイス
ホッケー(現在は休止中)。

 高橋眞規子:平成13年から勤務。情報機器に強く、WebClassというLinux
をベースとしたe-learningシステムを使って教材提示を行ったり、アルクネ
ットアカデミーなどでTOEICを指導。また、竹村先生とともに『第一回全国
高等学校 電子辞書洋楽翻訳選手権』にて本校が「TOP10学校賞」を受賞す
る原動力となる。情報工学科1年・2年の担任、広報企画委員を歴任後、現在
は教務主事補として授業公開などFD推進役を担当。趣味はぬいぐるみ収集。

 奥崎真理子:平成3年から勤務。アルクネットアカデミーで科学技術英語
の面白さに目覚めるも、四苦八苦しながら工業英語を指導中。今年、日本工
業英語協会の会員になり、名簿に富山高専の青山先生のお名前を拝見して感
動する。現在、寮務主事補3年目。加えて学内JABEE対応部会・FDワーキング
グループ責任者としてFDを育む学内の基盤作りにエネルギー注入中。趣味は
詩吟と映画鑑賞。特技はスポーツ。

 函館高専が平成14年度に開校40年を迎え記念誌を刊行した時、英語科主
任として科目紹介文を次のように締めくくりました。そのときの気持ちは今
も同じなので、この学校紹介の締めくくりにも引用させていただきます。
 『この原稿と同時進行で平成15年度の新教育課程原案を作成している
が、英語科の将来に安穏とする心境にはなりがたい。独立行政法人化という
響きは、まるでハムレットの亡霊のように、学校の安危と存亡を意識させ、
将来への使命感を抱かせる。先ずは、目の前の学生達が自信を持って英語力
を伸張できるよう、英語科個々人が全力で更なる指導力の向上に取り組むと
共に、「英語を学ぶなら函館高専へ」と噂されるよう、英語科一丸となって
特徴ある指導を展開していきたい。事実は、「函館高専あっての英語科」で
あるが、意気込みは、「英語科なくして函館高専なし」である』

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